ど^^も。
今回は、iPS細胞治療の大きな進歩! iPS細胞を用いて心臓移植に成功(大阪大学研究チームによる) 心臓ドナー不足を解消する新たな治療法発見か!
について紹介していきます。
昨日こんなニュースが流れてきました。
「大阪大学研究チームが、iPS細胞を用いた心臓移植に成功!」
なんだって??
私はめちゃくちゃ驚きました。
iPS細胞が、どんな細胞にも分化できるということは理論上知っていましたが・・・
まさか心筋細胞に分化するのをこんなに早く開発するとは・・
それではもう少し詳しく掘り下げていきましょう。
そもそもiPS細胞とは??
iPS細胞。
多くの方がご存知だと思いますが、
京都大学の山中教授が発見・開発した細胞です。
iPS細胞とは理論上、様々な組織・臓器になる細胞です。
上手くいけば、人間の体のほとんどをiPS細胞に取って代わることもできるかもしれないということです。
つまり、癌も治るし、心臓も治るし、脳も治ります。
最強細胞です。
しかし、現実はそんなに甘くありません。
iPS細胞はまだまだ研究段階であり、今までのところ角膜移植などにしか使用されてきませんでした。
それが先日、心臓移植にiPS細胞を利用できた、という臨床結果が報道されたのです。
大きな大きな進歩ですよね!
どんな患者にiPS細胞移植を行った??
今回、iPS細胞を利用して治療を行われた患者は、
虚血性心筋症という病気の方です。
簡単に説明すると、心臓の筋肉を十分に働かせるだけの血液が足りずに、心臓の動きが悪くなる病気です。
この病気の治療法は、ドナーからの心臓移植しかありませんでした。
しかし、心臓移植とは手術自体難しい上、心臓を提供していただけるドナーが圧倒的に少なく、
心臓を受け取りたい人(レシピエント)>>心臓の提供者(ドナー)
の構図が長年続いていました。
ドナーになれるのはもちろん、脳死患者などですから、
ほとんどいませんよね。
しかも提供しても良い、と生前に事前提言しなければならないですし・・・
こんな状況を打破してくれそうな大発見。
iPS細胞による心臓移植です。
どのようにして心臓移植を行ったのか!?
①まず、健常者の血液からiPS細胞を作成します。
②京都大学で備蓄しており、大阪大学がそれを心筋細胞に分化させました。
(心筋細胞とは、つまり心臓の筋肉の細胞)
③その心筋細胞をシート状に加工します。
④心筋症の患者にそのシートを移植します。
完了!!
という風に、
心臓を丸ごと取り替えるわけではありません。
元々の心臓に、シートを貼るような感じですね。
今回は、そのシートを3枚貼ったようです。
その患者の容体は!?
この患者さんは無事手術が終わり、今は意識清明で病院に入院しているらしいです。
心臓もうまく働いています。
今後はしばらく経過を見ていくことになります。
新たな治療法には何かしら副作用があることが多いですから、経過観察ですね。
何もないことを願います。
iPS細胞治療代表の澤教授によると・・・
チームの代表の澤教授が会見していました。
「ようやく第一歩が始まった。きちんと経過を観察し、一人でも多くの患者が助かるような再生医療を確立したい。5年以内の実用化を目指す。」
とおっしゃっていました。
今回のiPS細胞による心臓移植が成功したことは、医療にとって大いなる進歩です。
治らなかった病気もどんどん治るようになるかもしれません。
研究者には感謝しかないです。
私たちは、ただその結果だけを学んで利用するだけですからね。
心臓の病気で苦しんでいる幼い子・若者・中年者・高齢者、様々な方がおられると思います。
そのような方の治療がiPS細胞によって行われる未来も近いです。
この患者さんがより長く、生き延びることを願います。
そしてiPS細胞による新たな治療法もどんどん発見していくことを期待しています!